骨再生誘導療法(GBR法)について
- 2022年8月22日
- 歯の温存のための取り組み,歯周病治療,予防歯科
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歯周病が進行して歯がぐらぐら揺れて弱り、そこに痛みが出てくると抜歯をするしかないと思うかもしれません。
しかし、その場合でも抜歯を避けられる可能性はあります。その1つが、骨再生誘導療法(GBR法)です。もちろんすべての状況に適応できるものではありませんが、歯を温存・抜歯を避ける一手段として有用な方法です。本日はこれがどのような治療法か、ご紹介致します
骨再生療法(GBR法)とは?
歯を失う原因の1つに、歯周病があります。
歯周病が重度になると、原因菌の働きにより歯を支えている歯周組織が吸収され、健康な歯茎の状態を保つのが難しくなってしまいます。
歯を支える歯槽骨という骨や歯周組織の歯根膜などが溶かされてしまうのですが、それを再生する治療が骨再生療法(GTR法)です。
歯周組織再生療法として、歯を守る治療のために行われています。
治療の際は、骨が減る原因となる汚れや感染した組織を徹底的に取り除く必要があります。その際、本院では通常の外科治療器具に加え、歯科用レーザーによる治療も行うことで成功率の向上を図ります。この治療は1982年から臨床応用されているもので、世界各国で施術されています。
骨再生誘導療法(GBR法)の具体的な治療内容
では、骨再生誘導療法(GBR法)が具体的にどのような治療を行うのかを解説します。
施術前に歯科用CT撮影を行い、歯周病により失われた骨の状態と病気の原因を特定します。
そして、麻酔をかけ、治療部分の歯茎を切開し、歯石や歯垢(プラーク)など原因となる組織を除去します。
その後、人工の骨と骨の再生を促す薬を塗布し、切開した歯茎を縫合します。
該当箇所には、GTRメンブレンという特殊な人工膜を挿入します。
これにより、歯周病により破壊されてしまった部分を覆うことで、歯周組織が再生するスペースを確保するのです。
一度破壊されてしまった歯周組織は、元のように回復することがありません。
なぜかと言えば、骨や歯周組織が再生するよりも歯肉が再生するスピードのほうが速いせいで、骨が回復するためのスペースに歯肉が入り込んでしまうのです。
GBRメンブレンは、歯肉の侵入を防ぐこと歯周組織が再生できるスペースを守ります。
そして、骨の再生を促す薬や人工骨を塗布することで、再生スピードを高めることができるのです。
しかし、再生するまでに雑菌などが侵入してしまうと状況が悪化する可能性があるので、感染防止対策や消毒などが重要になります。具体的には家庭でのブラッシングや含嗽(うがい)の他、医院内でのPMTC(エアーフロー・パウダートリートメント)などの対策法があります。
まとめ
歯周病がひどくなると、歯茎は大きく後退して歯肉も下がり、歯を支えるものがなくなって歯がすぐに抜けるようになります。
このような状態を回避するためには、歯周組織を再生することが大切です。
歯周病が悪化して歯の支えが少なくなってきたという方は、是非本院にて診断を受けてみてください。可能性がある場合、成功率や予後を含めたご説明を致します。
当クリニックは、最大限歯の温存を図り、歯の神経を残す治療を行っております。
町田市で歯医者さんをお探しの際には抜歯を検討する前に、先ずはご相談・お問合せ下さい。スタッフ一同、お待ちしております。