歯科用レーザー(電磁波)治療による歯の温存療法について
- 2022年7月20日
- 歯の温存のための取り組み,歯周病治療,審美歯科
日頃より町田ごうデンタルクリニックをご愛顧いただきありがとうございます。本院では歯科用レーザー装置による治療を積極的に行っており、特に抜歯を宣告された歯の温存や重度の歯周病治療や歯の根の治療を可能としております。
本院の救える歯はすべて治療を行っていくという方針を特徴づける治療方法であるレーザー治療について本日はご紹介致します。
「レーザー」というとSF映画のレーザーのような「切る」「焼く」といったイメージを持たれている方も多いと思います。本院に備えているレーザーはNd(ネオジウム)YaG(ヤグ)レーザーというタイプのもので、メスのように切って使うレーザーではなく、殺菌・消毒や光による色素の分解能力をもった体に優しい性質をの物となります。本院のレーザーによる治療はほとんどのケースで痛み止め等の服薬は必要なく麻酔も治療時に行うか全く行わずに治療できるため、基礎疾患をお持ちの方や高齢の方も含む幅広くすべての方に適応できます。
通常、むし歯であれば感染した歯質や神経を残さず取り除きます。歯周病であれば歯石を残さず取り除き、口腔ケアで細菌の量を減らすことが鉄則です。しかしながら、歯の内部や歯茎の内部は非常に複雑な構造をしており、通常のドリルや針、薬液で物理的に処置するのは限界があります。なぜなら、感染の疑いのあるすべての組織を取り除くと、歯や歯を支える組織が残らなくなってしまう事も多いからです。薬液も消毒効果のあるものほど、組織に対する為害性も強くなってきます。
これに対しNdYaGレーザーは、表層の組織を切り取らず浸透性に光を到達させることで、従来の治療器具が届かない部位にまで消毒・殺菌範囲を広げることで、治療の確実性を増すことができます。また組織に与えるダメージも少ないので、例えば歯茎の奥に控えてる永久歯を傷つけないように、乳歯の歯の根の治療を行う…といったケースや、割れている歯を削らないで細菌感染部を除去し、歯の温存を図る…等と言った通常では温存が難しい歯の治療も行えるようになります。
本院では上記のNdYaGレーザーの特性を利用して、下記の状況下において患者さんのご承諾を得た上で治療に応用しております。
・小児のむし歯や歯の根の治療の仕上げ(特に乳歯や生えたばかりで未完成の永久歯)
・歯のヒビや割れ(破折)などで抜歯を宣告されている歯の温存治療
・歯の神経に達してしまったむし歯の治療時の消毒
・歯の神経の治療で、針が挿入ができない細かな部分の消毒・殺菌
・被せものを外さずに、歯茎から根の歯周病の治療をする場合(ナメタメソッド)
・外科治療における止血・消毒と除痛処置、歯茎の整形、治癒促進
・歯茎の黒ずみ(色素沈着)の除去(ガムピーリング)
・口内炎の治癒促進処置(この処置のみ保険適応です)
残念ながらこのレーザー治療は保険適用外となります。しかしながら、本院ではなるべく多くの方にこの治療をお受け頂き、歯の温存に繋げられるよう1回の費用を1100円~5500円(税込)(2022年6月現在)と費用負担をなるべく抑えさせて頂いて実施しております。尚、症状・症例によって費用・必要回数が異なります。
歯の温存性を向上させ、時に抜歯を宣告された歯でも救える可能性のある治療法です。ご興味のあるかたは是非本院にお問い合わせください。
町田ごうデンタルクリニック 院長 吉田