根管治療後の治療について解説します
- 2023年1月21日
- 根管治療
「補綴物」や「修復物」というのは、歯を失った部分を補うためのものです。
根管治療においては、歯の根は残すことができても歯の上部については感染部分の除去などで削ってしまうことが多いため、それを補うために補綴物が必要となるのです。
補綴物の治療というのは、具体的にどのようなことを行うのでしょうか?
治療の内容について、解説します。
補綴物とは?
補綴物は、歯が失われた際に全体的な咬み合わせを補うもののことを言います。
例えば1本だけの歯の治療として被せ物(クラウン)がありますが、他に複数の歯で失われた歯を補う連結歯(ブリッジ)や部分入れ歯や総入れ歯、インプラントも咬み合わせに関与しますのでこれらも補綴物のカテゴリになります。
修復物は、1本の歯を単独で治療する際に、歯の一部分だけ人工物で補うものの事を言います。
今回は根管治療後の歯に当たる為、1本だけの歯を被せ物によって治療することを前提にお話します。(歯や咬み合わせの状況によっては、部分的な詰め物=「修復物」で治療できる場合もあります。)
補綴物治療の流れ
根管治療後の治療は、まず歯がどれだけ多く残っているかによります。根管治療をするために、垂直方向から歯に穴をあけます。虫歯も当然完全に取り除くので、虫歯の状況が悪いと歯の残る量は当然少なくなります。こういった状況の場合は根の治療が完了(根管充填後)したら、土台を立てる必要があります。いわゆる「差し歯」となります。
土台には金属の土台(メタルコア)とファイバーの土台(ファイバーポスト)があります。どちらも保険適用ではありますが金属の土台は歯が折れやすい(歯根破折=抜歯に直結)為、
本院ではファイバーポストによる治療のみ行っています。ファイバーポストの欠点は、接着に依存する為正確かつ確実な治療でないと脱落のリスクが高まりますが、脱落したとしても歯が折れるリスクが最小化されているため、再治療が可能な確率が高まります。
欠点の部分については、①十分な治療時間②マイクロスコープ・拡大鏡の使用③専用の接着剤の使用④接着を阻害する唾液や湿度をコントロールするラバーダムやZ00による防湿によって十分に補う事が可能であり、本院ではこれら4条件をすべてクリアした治療を保険・自費治療問わずに行っています。
土台を立てる治療が終わったら、型をとって被せ物を作ります。この被せ物を作る治療を「補綴治療」といいます。
被せ物については保険適用の歯として金属歯やプラスチック製の歯(CADCAM冠)、自費適用の歯としてセラミックの歯や金合金の歯があり、これらの中から選択可能なものを提示し、利点欠点をご説明した上でお選び頂いております。※保険適用のない被せ物の治療はないとお考えください。
まとめ
補綴物治療は、歯が失われたときにそれを補うための治療で、虫歯の際によく行われる被せものの他、入れ歯、ブリッジ、インプラントなどの選択肢があります。
また、材質には合金や金歯、セラミックなど素材も色々とあるので、見た目やその後の生存性を重視する場合は素材についても選ぶ必要があるでしょう。
どのような違いがあるのか必ずご説明致しますので、歯科医に相談のうえ、自分の希望に合った方法を選択して頂ければと思います。
特に自費治療の被せ物については、歯の生存性や耐久性、審美性において保険治療の被せ物を大きく上回りますが、費用が高額になり経済性に難点があります。
歯の根の治療の状況によっては根の病気の再発=抜歯リスクや再治療で歯を壊すリスクが高い状況も存在します。この点も重々ご説明致しますので、よくご検討いただけたらと思います。
当クリニックは、最大限に歯の神経を残し、ご自身の歯を守る治療を行っております。また治療においては患者さんの経済的な状況も考慮に入れた対応・配慮も欠かさず行います。
抜歯を検討する前や、歯の治療に迷った場合など先ずはご相談下さい。
町田市で歯医者さんをお探しの際には、是非、町田ごうデンタルクリニックにお問い合わせ下さい。