予防歯科は、将来的な歯のトラブルを避けるためにあらかじめ治療をするものです。
治療内容にはいくつかの種類があり、保険が適用されるものと自由診療のものがあります。
予防歯科のうち、保険適用の代表的な治療法にはどのようなものがあるのでしょうか？

歯石の除去

予防歯科では、慢性的な歯周病治療の一環として歯石の除去を行います。今回はこのうち保険が適用されるものについて説明します。

まずはスケーラーという専用の器具を用いて、歯の表面に付着した歯石やプラークなどを除去します。
これをスケーリングと言います。スケーリングは超音波振動で歯石を水を出しながら粉砕します。

知覚過敏がおありの方や注水で水が溜まるのが苦しい方は従来型の手用スケーラーでの除去も行えます。

歯石は歯垢が固まったもので、ご家庭でのブラッシングでは取り除くことができないため専門的な通院での処置が必要となるのです。

歯の表面よりも汚れが落としにくい、歯周ポケットの内部にある歯石や歯根の表面の汚れたセメント質を除去して、歯の根を滑らかで硬いものにする治療をルートプレーニングといいます。
歯周病の治療としても行われるものなので、歯周病予防にも効果的です。

スケーリングやルートプレーニングの後、歯の表面をなめらかにするためにポリッシングを行います。ある程度の着色もこの時に落とします。

ブラッシング指導

歯科医院では、歯の状態をチェックしたうえで、ブラッシング指導を行うことがあります。
ブラッシング指導にも保険が適用されます。

予防歯科は頻繁に通うものではなく、歯茎の状態が安定している人であれば3カ月に1度くらいが理想とされています。
その間の歯のケアは自分で行う必要があるため、虫歯や歯周病にならないためにも、適切なブラッシングを行う必要があるのです。

歯磨きはできれば毎食後行うのが望ましいため、1日3回以上行うことになります。
この時に正しいブラッシングを行う必要があるのですが、大抵の場合、磨けていない場所があったり、合わない歯ブラシを使っていたりします。
そのため、適切なブラッシングができていないケースが多いのです。

正しいブラッシングを毎日行い、歯の周囲の歯垢がきちんと落とされることで、虫歯や歯周病を予防できる確度が高まります。
ブラッシング指導を受けることで、正しい磨き方がわかり、健康な歯を長く維持することができるようになるでしょう。

まとめ

保険診療であっても、一たびむし歯の治療が始まったり歯を抜いて咬み合わせの再建となりますと治療費が大幅に上昇する点はご存知の方も多いかと思います。

その点、予防歯科の場合は一般的なものは保険が適用されるため、治療費もそれほど高額にはなりません。
頻度も3カ月に1回程度が理想とされているので、大きな負担にはならないでしょう。

まだ受診したことがないという人は、是非一度試してみることをおすすめします。
これまでは気づかなかった汚れまで、きれいに落とすことができます。
また、ブラッシング指導を受けると、毎日の歯の磨き方もより丁寧になるでしょう。

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