カンジダ症は有名な感染症の1つです。
性病のイメージを持つ人が多いかもしれませんが、実は口腔カンジダ症というものもあることをご存じでしょうか？
口腔カンジダ症は口内にトラブルが起こるカンジダ症の一種で、歯科医院で治療が可能です。
カンジダ症とはどのような病気なのか、原因や治療法について解説します。

カンジダ症とは？

カンジダ症とは、真菌の一種であるカンジダ菌によって起こる病気で、性病の一種としても有名です。
口腔内に発症するカンジダ症は口腔カンジダ症と呼ばれ、口内にいるカンジダ菌が免疫力の低下などで異常に増殖することで起こる感染症のことをいいます。

主な症状は、舌や頬の粘膜に白い苔のようなものが付着する、舌がヒリヒリと痛む、口の中全体に違和感があるなどです。
また、味覚障害が起きて味が変わったり苦みを感じたりすることや、口の端が赤く腫れる口角炎になることもあります。

カンジダ症の主な原因は免疫力の低下です。
高齢者や乳幼児、妊婦、糖尿病やがんなどの患者、ステロイドや抗生物質を長期間服用している人などに発症しやすいでしょう。
唾液が減少し口の中が乾燥しているドライマウスや、不適切なケアによって入れ歯の裏などにカンジダ菌が増殖している場合なども発症することがあります。

歯磨きや入れ歯の清掃が不十分で口内が不潔になっている人や、抗生物質を使用したことで口内細菌のバランスが崩れる菌交代現象によって発症することもあるでしょう。

カンジダ症の治療方法

カンジダ症が発症した場合の治療方法としてはまず薬物療法があり、うがい薬、塗り薬、飲み薬などの抗真菌薬で治療します。
通常は1～2週間で抗真菌薬の効果が出ますが、治りにくい場合には薬を変更することもあります。

また、根本的な原因を改善するために、免疫力の低下や口腔乾燥などの対処も並行して行わなければなりません。

カンジダ症の予防方法として、口内を清潔にすることが挙げられます。
毎日の歯磨きとこまめなうがいを徹底し、口の中を清潔に保つことが大切です。

入れ歯の方は入れ歯を清潔に保つことも必要になります。
毎日、専用のブラシで水道水を流しながら洗い、入れ歯洗浄剤で清潔にしましょう。
ただし、入れ歯は歯磨き粉を使用して歯と同じように磨くと傷がついてしまいます。
そのため、洗う際、歯磨き粉の使用は厳禁です。

口が乾燥しないように保湿剤を使ったり、水分をこまめにとったりすることも、カンジダ症の予防には重要です。
何よりも定期的に歯科医に相談し、チェックとクリーニングを受けるようにしましょう。

まとめ

カンジダ症は性病の一種として特に有名な感染症ですが、口内でカンジダ菌が増殖すると、口内に症状が表れる口腔カンジダ症になることがあります。
カンジダ症になるのは、免疫力の低下や口内の乾燥が主な原因です。
入れ歯の手入れや口内の清掃が不十分であること、抗生物質の服用による菌交代減少なども原因になります。
治療は主に抗真菌薬によって行われますが、根本的な原因の改善に取り組むことも大切です。
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