歯を白くするためにホワイトニングを受けた後、歯に冷たいものや熱いものがしみる知覚過敏の症状が表れることがあります。
ホワイトニングと知覚過敏には密接な関係がありますが、なぜ起こるのでしょうか？
具体的にどのような関係があるのか、解説します。

ホワイトニングと知覚過敏の関係

ホワイトニングと知覚過敏は密接な関係にあります。
ホワイトニング剤の刺激で一時的に歯がしみやすくなり、知覚過敏の症状が表れることが多いのです。
薬剤によって歯の表面を覆うペリクルという保護膜が剥がれてしまうことが主な原因となっています。

ペリクルが剥がれることで、エナメル質の隙間から象牙質へと刺激が浸透し、象牙細管を通じて神経に伝わるようになるのです。

症状は一時的なものでほとんどの場合は数日〜2週間で治まります。
治まらない場合には、原因や対策を理解して歯科医と相談してください。

特にオフィスホワイトニングは高濃度の薬剤を使用するため、刺激が強く、知覚過敏のリスクが高くなります。
また、歯質の状態によっても起こりやすくなることに留意してください。
エナメル質が薄い、亀裂がある、歯周病で歯茎が下がり歯の根が露出しているなどの場合はより刺激を受けやすいでしょう。

対処法と予防策

ホワイトニングを受けて知覚過敏が起こった場合にはどう対処すればいいのでしょうか？

まず挙げられる効果的な方法は、歯科医院でフッ素や知覚過敏抑制剤を歯に塗布してもらうことです。
象牙細管を封鎖できて歯質も強化されるため、知覚過敏が起こりにくくなります。

次に挙げられる効果的な方法は、歯科医師に使用する薬剤の濃度や施術時間を調整してもらうことです。
自宅で歯科医院で処方した薬剤を使用して行うホームホワイトニングの場合には、マウスピースの装着時間を短くし、痛みを和らげる成分が配合された知覚過敏用の歯磨き粉を使用してください。

生活習慣の改善で知覚過敏が予防できることもあります。
施術直後から数日間は冷たいものや熱いもの、酸っぱいもの、甘いものを控えると、刺激が少なくなり痛みも生じにくくなるでしょう。

知覚過敏がひどい場合や長引く場合には、自己判断ではなく必ず歯科医師に相談してください。
虫歯や歯周病が原因の知覚過敏には、ホワイトニング前に治療を受ける必要があります。

まとめ

ホワイトニングを受けると知覚過敏が起こることがあります。
薬剤によって歯の表面のペリクルという保護膜が剝がされてしまい、刺激が伝わりやすくなるのが原因です。
特に、オフィスホワイトニングは高濃度の薬剤を使用するため起こりやすい傾向があります。
知覚過敏は一時的なものですが、なかなか治まらない場合には歯科医師に相談してください。
薬剤の濃度や施術時間の調整などで予防が可能です。
また、生活習慣の改善によって予防できるケースもあります。
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