【町田・町田駅の歯医者】お歯黒の役割とは??
- 2024年8月7日
- 予防歯科
かつて、日本の女性はお歯黒といって、歯を黒く塗っていました。
お歯黒は明治初期まで続いていた、長い歴史があった文化ですが、女性は、何のためにお歯黒をしていたのでしょうか?
お歯黒の役割と、お歯黒がどのようなものでできていたのかを解説します。
お歯黒は何のため?
お歯黒はいつからあったかは定かではないものの、938年に作成された最古の辞書といわれる書物には、既に記載がありました。
明治初期まで、1000年以上は続けられていたと思われるお歯黒ですが、果たしてどのような役割があったのでしょうか?
お歯黒の役割は時代によって異なり、江戸時代には既婚女性であることを示していたとされています。
平安時代には男女ともに成人の証としてお歯黒をしていたといわれていますが、江戸時代には女性だけのものとなっていたのです。
実は、お歯黒には虫歯予防の効果もあったといわれていて、歯を丈夫にする成分として鉄分が含まれていました。
また、お歯黒を塗布する際は歯を綺麗にする必要があったので、隅々まで丁寧に清掃していたことも、虫歯の予防につながっていたと考えられます。
しかし、ペリーをはじめとした欧米から訪れた外交官などから見て、お歯黒は非常に奇妙なものとして映り、女性差別だともいわれました。
欧米に並ぶ文化水準であると示したかった明治政府は、眉剃りとともにお歯黒をやめるよう通達したことで、廃れていったのです。
お歯黒には何が入っている?
虫歯の予防にもなっていたとされるお歯黒ですが、どのようなものから作られていたのでしょうか?
お歯黒に使用するお歯黒水は、米ぬかとお酒、錆びた鉄くぎが混ぜられていて、さらにふしのこといわれるものを混ぜていました。
ふしのこは「五倍子粉」とも書き、ウルシ科の白膠木(ぬるで)という木についた虫こぶを乾燥させ、粉状にしたものです。
タンニンが含まれていることから収れん作用があり、歯や歯茎を衛生的に保護する働きがあったため、虫歯予防になっていたのです。
実は、お歯黒を塗っても、一度では黒くなりません。
そのため、数日おきに繰り返し塗り、徐々に歯に染み込ませていきました。
まとめ
お歯黒はもともと成人していたことを示すためのもので、1000年以上続けられた文化でした。
江戸時代になると、既婚女性であることを示すものになったのですが、実はお歯黒は見た目だけのものではなく、虫歯の予防などにも効果があったのです。
歯を丈夫にする鉄分が含まれていたことに加え、お歯黒をするために歯を綺麗にしなくてはならなかったことから、虫歯を防ぐことができました。
また、お歯黒に含まれるタンニンも虫歯予防に役立ったと考えられています。
当クリニックは、最大限に歯の神経を残し、ご自身の歯を守る治療を行っております。
抜歯を検討する前に、先ずはご相談下さい。
町田市で歯医者さんをお探しの際には、是非、町田ごうデンタルクリニックにお問い合わせ下さい。