歯周病の症状の1つに骨が溶けるというものがあります。

歯周病になると、歯を支える顎の骨が溶けてしまうといわれているのです。

果たして、歯周病になると顎の骨が溶けてしまうということが起こり得るのでしょうか？

今回は、歯周病になった場合に骨が溶けるのか解説します。

歯周病で骨が溶ける原因は？

歯周病とは、歯周病菌と呼ばれる細菌が口内で増殖することで歯茎などに炎症が起こる病気です。

炎症によって、歯茎が腫れてしまうこともあります。

歯周病になると歯茎が腫れるだけだと思っている人もいるかもしれません。

しかし、歯周病は、歯茎が腫れるだけではなく、歯周組織を破壊する病気であるため、軽視は禁物です。

歯周病の症状が進行すると歯周病菌も活発に動くようになり、歯を支える歯周組織にもダメージを与えます。

歯槽骨がダメージを受けると炎症が起きて破壊され、歯を支える力が失われてしまうのです。

歯に歯垢や歯石が付着していると歯周病菌が増殖する原因になり、身体は防御反応を示して細菌を攻撃します。

このときに歯茎もダメージを受けるため、腫れてしまうのです。

また、細胞が破壊されて出血の症状も出ます。

さらに重症化すると、歯を支える歯槽骨という顎の骨にも感染し、破壊されて歯の支えが失われてしまいます。

歯茎が腫れた状態を歯周炎と呼び、歯周病の一種であり顎の骨が溶け始める段階です。

重度の歯周病になると、歯茎が短くなってしまったり歯槽骨が下がってしまったりします。

炎症反応が長く続くことで歯茎や骨などが破壊され、再生されなくなってしまいます。

以上のとおり、骨が溶ける主因は炎症の発生であり、細菌が産生している物質が直接の原因というわけではありません。

歯周組織の進行を止めるには

歯周病が原因で骨が溶けるのは、炎症が発生して長く続くことが原因です。

細菌が口内で増えると、歯を支える歯周組織はより早く、より広範囲で破壊されてしまうのです。

歯周組織は破壊されると自然に再生することがないため、放置せずに対処しなければなりません。

破壊されるのを防ぐには、口内を清潔に保ってなるべく歯周病菌を減少させる必要があります。

また、定期的に検診を受けて異常がある場合には、なるべく早く治療するのも重要で、すでに進行していても治療は可能です。

まとめ

歯周病になると骨が溶けるといわれていますが、歯槽骨を含む歯周組織を破壊しているのは歯周病の原因となる細菌ではありません。

炎症が長く続くことで歯周組織が破壊されるため、歯周病になると骨が溶けるといわれています。

歯周組織が破壊されるのを防ぐためには、歯周病の可能性がある時は検診を受けて発見し、なるべく早く治療することが重要です。

当クリニックは、最大限に歯の神経を残し、ご自身の歯を守る治療を行っております。

抜歯を検討する前に、先ずはご相談下さい。

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