【町田で口腔外科治療】親知らずの移植ができるのはどのような時か、解説します
- 2023年3月10日
- 口腔外科
親知らずは、通常の歯とは別に生えてくる歯で、奥歯のさらに奥に生えてきます。
ただし、生え方はまっすぐとは限らず、横向きに生えることもあります。
まっすぐに生えてこなかった場合、他の歯へ影響を及ぼさないように、親知らずを抜歯してしまうことが一般的です。
しかし、他の歯が失われたときに、親知らずを移植することもできるのです。
今回は、親知らずの移植ができるケースについて、解説します。
親知らずの移植とは?
移植と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、心臓や腎臓などの臓器移植でしょう。
また、やけどの時に行う植皮も、移植の一種です。
しかし、歯の移植というのはあまり聞いたことがない人も多いのではないでしょうか。
歯は、それぞれ生える場所が決まっています。
歯が抜けたからと言って別の歯を移植すると今度は別の歯がなくなるだけなので、意味がないように思えるでしょう。
しかし、抜いても問題のない歯もあります。それが親知らずです。
親知らずなら、邪魔になって抜くことも多いため、他の歯の代わりに移植しても何の問題もありません。
このように、歯を移植することを自家歯牙移植といいます。
移植の際に重要なのが、歯の根の周りについてる組織の「歯根膜」です。
なぜなら、歯根膜には再生機能があるからです。
移植してから骨組織を作り、歯周組織を再生してくれる働きがあるため、移植先で歯を定着させることができます。
親知らずを移植できるケースは?
邪魔になることが多い親知らずも、移植によって活用することができます。
ただし、どのような場合でもできるのかというと、決してそうではありません。
それでは、親知らずの移植ができるのは、どのようなケースでしょうか?
親知らずの移植ができるケースとしてまず挙げられるのは、歯の形(正確に言うと歯の根の形状)が合うことです。
奥歯側に生えている親知らずは奥歯の形をしていることが多いため、前歯の代わりに移植することはできません。
また、奥歯や小臼歯にも大きさの違いがあり、あまりにサイズが違うようなら移植することは難しいでしょう。
年齢的には10代~30代までが好適年齢です。逆にそれ以上の年齢になると、成功率の大幅な低下がみられ、元々の治療成功率があまり
高くないことから、推奨はできなくなります。
移植する親知らずは清掃不良になりがちな部位です。したがって親知らずが歯周病になっていて歯根膜が病気になっていたり、虫歯になっている場合も移植は不可能となります。
移植した後、定着しないケースもあります。移植が可能で、移植後も問題がないケースというのはかなり低く、5年生存率も6~7割程度と言われています。
そのため、確実性の高い治療を求める方には不向きな治療と言えます。
まとめ
親知らずは、生えているだけで虫歯や歯周病などの原因になるリスクが高い歯ですが、場合によっては役立つこともあるのです。
親知らずの移植の診断に関しては、一般的なレントゲン撮影と歯周病検査、必要に応じてCT撮影を行うことで比較的容易に受ける事ができます。
移植可否のご相談・診断も承っておりますので、ご興味のある方はご連絡頂ければと思います。
親知らずがあるからといってすぐに抜こうとするのではなく、問題がないうちは予備の歯として、虫歯や歯周病の
予防をしつつ残しておいてもいいかもしれません。近年では移植以外の再生治療の進歩も著しく、
親知らずに特段の問題がない場合、抜歯せずに温存しておくことも歯の財産としての考え方として、抜歯一辺倒の考え方はできない時代となっていると言えます。
当クリニックは、最大限に歯の神経を残し、ご自身の歯を守る治療を行っております。
抜歯を検討する前に、先ずはご相談下さい。
町田市で歯医者さんをお探しの際には、是非、町田ごうデンタルクリニックにお問い合わせ下さい。