保険が適用されない予防歯科の自由診療
- 2022年11月19日
- 予防歯科
予防歯科は、虫歯や歯周病などのトラブルが起こらないよう備えとなる治療を行います。
その治療内容には、保険が適用されるものと適用されない自由診療があるのですが、自由診療にはどのようなものがあるのでしょうか?
予防歯科の主な自由診療について、解説します。
パウダートリートメント(PMTC)
予防歯科では、歯の隙間に残った歯石などを取り除くクリーニングを行うのですが、専用の器具を用いても届かないような場所もあります。
そのような時に、隅々まで汚れを落とすために行われるのが、パウダートリートメント(PMTC)という治療です。
パウダートリートメントは、アミノ酸タイプの歯を傷つけない微細な粒子を歯に吹き付け、細かいところまで徹底的に除菌・清掃するものです。
高圧エアーによるスプレーでパウダーを吹き付けるもので、エアーフローとも呼ばれます。また併せて、保険適用の超音波スケーラーで着色を落とすと歯に傷がついて更に着色しやすくなる
悪循環となるのを防ぐため、強固な汚れで保険適用の機械ブラッシングで除去できない強固な汚れに関してはサブソニックブラシを用いた清掃も行います。
特に効果的なのは、微細な箇所についた着色汚れや歯の表面に薄くたんぱく質の被膜が着いたペクリルの除去などです。このペリクルの存在はむし歯予防に有効なフッ素や歯周病ケア用の各種抗菌薬剤の浸透を妨害し、歯の着色を助長するやっかいな存在です。そのため、ホワイトニングやフッ素などの薬液を塗布する3DSなどと併せて行うことで、その効果が最大限に引き上げられます。
また本院では後述のフッ素塗布や歯周病ケア用の薬剤塗布はPMTCをお受け頂いた場合は費用に含め無料で行っております。
薬液塗布
歯の健康にはフッ素がいいというのは、よく言われています。
歯の表面にフッ素を塗布することで、歯がフッ素を取り込んで結晶を作り、普通よりも強い歯となって虫歯菌の出す酸で溶けにくくなるのです。
また、フッ素には虫歯になりかけている歯を修復するという働きもあります。
そのため、フッ素を塗布すると初期の虫歯が治るケースもあるのです。
子どもや若年層に効果的と思われていますが、歯茎が下がって歯根が露出している場合や歯が擦り減って内部が露出しているような、中高年層にも効果があります。
歯周病の原因となる歯石や汚れなどを除去した後は、テトラサイクリン系抗菌薬を塗布するのが効果的です。
これは、細菌のたんぱく質合成を阻害して細菌の増殖を抑える働きがあります。
歯科医院で塗布してもらうだけではなく、自宅でも塗布すると効果的です。
その場合は、薬液塗布用の3DSマウスピースの作成が必要になります。
特にインプラントをされている方や、歯が割れているが使えるところまで温存しましょうと説明されている方、何らかの事情で抜歯の説明をしているが歯を温存したいというご希望のある方
には特に有効な治療方法となります。医院でのプロフェッショナルケアに加わる新たなホームケア治療の一環としてお勧め致しております。
レーザーによる歯周病治療
特にインプラントをされている方の予防ケアや、不幸にしてインプラント歯周炎に罹患されてる方、強度の歯石がこびりついて通常の保険治療では歯石が取り切れない方への有効な治療方法となります。
インプラントはチタン製の根っこが歯茎に植えられているため、保険適用の超音波スケーリングや刃物を当てて歯石を取る治療が一切できません。何故ならチタンに傷をつけてしまうとそこに細菌のたまり場を作ってしまい状態が悪化するためです。その為、人工歯根のチタンを傷つけることなく汚損組織を取り除き消毒する方法としてレーザーによる治療方法があります。
本院で採用しているレーザーはNdYAGレーザーといい、歯を削らないタイプのレーザーとなります。このレーザーによって歯やチタンを傷つけずに歯石を破砕して細菌を死滅させることができるのです。このレーザーはその特性を生かして、本院では根管治療や歯茎の治療、歯茎の色素沈着の除去など多くの用途に用いております。
まとめ
予防歯科で行われる自由診療は主に2種類で、特にフッ素塗布は強い歯を作るために効果的です。
スケーリングなどでは落としきれない汚れも、パウダートリートメントで除去することが可能です。
保険診療の範囲内では満足できないという方は、自由診療の治療も検討してみてください。
インプラントの定期的なケアやメンテナンスを受けてない方は、インプラント歯周炎に罹患している可能性があります。症状が出たときにはインプラントを抜かないといけない…そういった
事の無いようしっかりとした定期ケアを受けましょう。
自由診療・保険診療いずれにしても、長期的に見れば「予防」によってかかる費用はむし歯や抜歯後の咬み合わせ再建といった「治療」によってかかる費用より低コストになることがほとんどです。さらに言えば、歯を「治療」することは歯を一部削ったりして少しずつ失っていることに変わりはありません。この点は「予防」に勝るものはないと言えるでしょう。
予防歯科で適切な治療を受けて、これからも健康で強い歯をキープしましょう。
町田市で歯医者さんをお探しの際には、是非、町田ごうデンタルクリニックにお問い合わせ下さい。
当クリニックは、最大限に歯の神経を残し、ご自身の歯を守る治療を行っております。
抜歯を検討する前に、先ずはご相談下さい。
スタッフ一同、お待ちしております。